第55回GBJセミナー[講師の音声付資料] GREENBUILD ATLANTA, GREENBUILD CHINA 報告会

 

2019年12月19日(木)開催 

 

第55回GBJセミナー

<募集時セミナー案内はこちら>

概 要: GREENBUILD ATLANTA, GREENBUILD CHINA 報告会

日 時: 2019年12月19日(木) 18:00-20:00

会 場: イトーキ 東京イノベーションセンターSYNQA 2階セミナールーム

 

講師の音声付資料

1.平松 宏城 氏(GBJ代表理事, (株)ヴォンエルフ代表取締役)
2.永積 紀子 氏(GBJ理事, (株)ヴォンエルフ)
質疑

 

ご感想

・大変勉強になるとともに、非常にインスパイアされました。誠にありがとうございました。
・日本では聞けない、とても参考になる講演でした

・オバマさんスピーチ内容が配布されていないためキャッチUPできない

・沢山学ばせて頂く内容のある発表でした。有難うございました。

 

 

 

 

1.平松 宏城 氏(GBJ代表理事, (株)ヴォンエルフ代表取締役)

 

 

2.永積 紀子 氏(GBJ理事, (株)ヴォンエルフ)

 

 

 

Q&A

 

Q1. 日本ではRE100などの取り組みは増えている。しかし、Green Buildingに対する関心はまだ少ないように思うのだが、世界のGreen Buildingに対する関心の動向は?

 

Green Buildに出て話を聞く限り、既にGreen Buildingは当たり前になっている。金融界からのプレッシャーも大きく、オーナーやテナントもGreen Building でないとまずいとの感覚が浸透してきている。ESG投資に多額の資金が向かっている状況であることから、サステイナブルな取り組みがファイナンスのコストを下げる要素と捉えられてきたと思われる。

 

ワシントンDCでは2030までのNET ZEROを目標にしており、行政側からのコミットは大きなものがある。今回のGreenbuildでも行政側の動きが民間に影響していると感じた。

 

Q2. アフォーダブルハウスの話があった。日本では官庁では贅沢ビルは作れないし、仮設住宅はレベルの低いものでないといけない風潮がある。今回話のあった米国での話は民間がやっているプロジェクトだからLEEDも入れられて、質も高くできるのか?

 

日本では、貧しい人は質の悪い住宅に住むのが当たり前との感覚があるが、キーノートスピーチをしたバーニスさんの発言にもあったが、全ての人は基本的人権として質の良い住宅に住む権利がある、との意識がある。

 

米国ではMSCI(各種指数算出やポートフォリオ分析に特化した金融サービス会社)がレポートを出していて、世界的にアフォーダブル住宅は不足しており、そこへの要望は大きく、事業性が廻れば大きく展開できるとしている。アメリカではCDC公社(コミュニティベイスト・デベロプメント・コ-ポレ-ション)と呼ばれる非営利民間開発公社とか、ヨーロッパでは社会住宅制度等があり、利益率が低くて手間が掛かるアフォーダブル住宅にも取り組んでいる。日本では間尺に合わないとして手をかける企業が無いが、今後、この分野は必要になると思う。

 

Q3. アフォーダブル住宅はグリーンな住宅が贅沢だと広まらないので皆が買えるような価格で提供しようとしているのか?また、福祉の意味合いが強いのか?

 

たぶん理由はいくつかあると思う。ホームレスのためのグリーン住宅だけでなく、社会を支える消防士やウエイトレスなどの中間層の人々が住めなくなる課題を解消するため賃金の3割以内で住めるようなものを提供することを進めている。

 

アフォーダブル住宅はホームレス用もあるが、中間層の人々にも必要との意識がある。Amazonが来るので近隣の住宅コストが上がり、普通の人が住めないような価格上昇があると困る状況が現実的にも発生している。このようなことも含めて中間層の住宅確保も社内的大きなテーマになっているようだ。

 

Q4. 財源は主に寄付なのでしょうか?

 

Greenbuid会場でもその質問は出ていたが、発表したデベロッパーは、お金はどこからか何とかなる的な回答だった。別に調べてみたら、エネルギーゼロ、アフォーダブル住宅、の条件に合うと補助金がでる制度がある。あとは通常のファイナンスのようだ。

 

アフォーダブル住宅のプロジェクトには付置義務のためにしかたなくやるプロジェクトと、間尺に合わないが社会の要請でやる利益率は低いが事業として成立するプロジェクトの二つがあるように思う。

 

Q5. GSA(米国連邦政府一般調達局)が力を入れて開発し、押しているFitwelが台頭してきているようなことは感じたか?

 

今回、レジリエンシーとウェルビーイングの日本の大枠があり、我々は二人ともレジリエンシーの方に出たのでよくわからないが、WELLが健康関連の指標でデファクトになっているかどうかの決着がまだついていないのではないかと思った。

 

FitwelとWELLは用途が違う感じ。Fitwelはコミュニティーに使うケースが多いかも?WELLは企業とは先進的ビルなどに使うイメージ。Well-beingのサミットをとっていなかったので明確に分からない。Greenbuildで取り扱うのはWELL認証単体ではなく、健康・快適性関連情報を広く扱っている感じ。来年WELLではGreenbuildに加えてWELL単独でのカンファレンスも別に予定している。

 

Q6. 日本は遅れているような感覚は有るが、海外から見たときに街全体でグリーンを目指している注目されているような日本の街はあるのか?

 

森ビルさんの虎ノ門・麻布台などのプレスリリースは海外でも注目されているようだし、日本の自治体でもCityスケールで取組みが始まっている

 

 

 

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