WELL 認証システム

WELL  WELL Building StandardTM

 

 

 

 

 

 

 

 

WELL Building Standardは、設計や建設のベストプラクティスと、証拠に基づく健康およびウェルネスの 働きかけを結び付け、建築環境を人々の健康、ウェルビーイング、快適性を支える手段として利用されることを目的に2014年に米国で開発されました。開発元はデロス・リビング社(米国)です。WELL認証は公益企業IWBI(International WELL Building Institute)が運営し、GBCI(Green Building Certification Inc.)が認証を行っています。GBCIは建物の環境性能総合評価システムLEEDの認証も行っている第三者評価機関です。

 

WELL認証を受けた空間は、使用者の栄養、フィットネス、気分、睡眠、快適性、パフォーマンスを向上させる環境に構築につながるといわれています。これは、健康で 活動的なライフスタイルを促進するために考案された戦略、プログラム、技術を組み込み、使用者が有害な化学 物質や汚染物質にさらされないようにすることによって実現されます。

 

WELL Building Standard v1は業務用および組織機関の建物を対象とし、以下の3種類のプロジェクトに適用できます。

1. 新築および既存の建物

2. 新築および既存のインテリア

3. コア&シェル開発

今後、集合住宅、物販店舗やレストラン、スポーツ施設、コンベンションセンター、学校、ヘルスケア 施設も追加される予定となっています。

 

WELL認証における評価は以下の7つのコンセプトで構成され、それぞれに評価項目があり、評価項目は7コンセプトによる100項目と最大5のイノベーション項目にのぼります。青字は、必ず達成を要する必須項目を、黒字は任意選択の加点項目(以上「新築および既存の建物」の場合)を示しています。

 

 AIR(空気) 29項目

 空気質基準、禁煙、効率的な換気、VOC低減、空気ろ過、微生物とカビ制御、建設段階の汚染管理、健康に配慮した入口、清掃手順、農薬殺虫剤管理、基本的な製品の安全性、湿気の管理、エアーフラッシュ、気密性管理、換気量の増加、湿度制御、発生源の直接的換気、空気質のモニタリングとフィードバック、開閉可能な窓、外気システム、置換換気、害虫防除、高度な空気浄化、燃焼の最小化、有害物質の低減、強化された材料安全性、表面の抗菌、清掃しやすい環境、清掃用具   

 

WATER(水) 8項目

基本的な水質、無機汚染物質、有機汚染物質、農薬汚染物質、上水添加物、定期的な水質検査、水処理、飲料水摂取の促進  

 

NOURISHMENT(食物) 15項目

果物と野菜、加工食品、食物アレルギー、手洗い、食品の汚染、人工的原材料、栄養成分表示、食品広告、安全な調理器具、一人前の分量、特別食、責任ある食品生産、食品の保管、食品生産、心豊かな食事  

 

LIGHT(光) 12項目

ビジュアル照明デザイン、サーカディアン照明デザイン、人工光のグレア制御、太陽光グレア制御、低グレアワークステーション設計、色の品質、表面デザイン、自動遮光と減光制御、昼光を受ける権利、昼光モデリング、採光窓  

 

FITNESS(フィットネス) 8項目

 屋内のフィットネスとしての動線、活動へのインセンティブプログラム、体系的なトレーニングの機会、外部空間の活動的なデザイン、運動スペース、アクティブ通勤への支援、フィットネス器具、アクティブな家具什器  

 

 COMFORT(快適性) 12項目

アクセシブルデザイン、エルゴノミクス:視覚的および身体的事項、外部騒音の侵入、内部発生騒音、温熱快適性、嗅覚の快適性、残響時間、サウンドマスキング、吸音面、遮音、個別温度制御、輻射による温熱快適性  

 

 MIND(こころ) 17項目

健康とウェルネス意識、インテグレイティブデザイン、入居後調査、美しさとデザインⅠ、バイオフィリアⅠ-質について、適応性に優れた空間、健康的な睡眠のポリシー、出張、建物における健康のポリシー、職場における家族サポート、自己モニタリング、ストレスと依存症への対処、利他的行為、材料の透明性、組織の透明性、美しさとデザインⅡ、バイオフィリアⅡ-量について  

 

 

 

また、評価ランクは、プラチナ、ゴールド、シルバーの3段階となっています。評価項目には必須項目と加点項目があり、必須項目を全て達成すれば「シルバー」、さらに加点項目の40%以上を達成すると「ゴールド」、80%以上を達成すると「プラチナ」の認証が与えられます。認証対象となる評価項目や必須項目、加点項目は、先にあげた評価対象の三つのタイプ、「コア&シェル」、「新築および既存のインテリア」、「新築および既存の建物」によって異なります。また、LEEDには既存建物の認証のみにしか有効期限はありませんが、WELLは「新築および既存のインテリア」と「新築および既存の建物」については認証取得後3年ごとの認証の更新が必要であり、実際の建物運用を重視した評価システムとなっています。

世界各国でWELL認証の建物が実現しており、日本でも認証申請中または認証取得済みの建物が数件みられます。また、日本語のマニュアル類やWELL-APの資格試験も整備されています。そして、これらの文献は、IWBIのWEBサイトからダウンロードして読むことができます。

 

(注記) 1. 必須項目(新築および既存の建物)の評価項目を青字としています。