LEED ACP (日本国内対応)

LEEDは元々米国で開発されて、また評価に米国の基準を多く参照しているので、日本では使いにくく、認証を取ってもあまり意味がないのではないかといった誤解があります。実際にはLEEDは世界中で使われていて、国の境界を越えてグローバルに比較できる認証システムとして世界中に認知されています。評価基準や評価結果が世界中で使えるようにする一つの重要な仕組みは、LEEDが各プロジェクトに達成してほしいとしている水準を満たすための方法に、各国や地域の基準を取り入れることが出来るオプションを設定していることです。もちろんそれらはLEEDで設定されている「達成すべき意図」を十分に理解し、同様の成果が期待できる方法でなければなりません。

GBJでは法人会員・個人会員の皆さんからの応援・フィードバックを活かしながら日本で使えるLEED ACPを進めています。

 

 

LEED ACP

LEED ACP (Alternative Compliance Path オルタナティブコンプライアンスパス)は、米国以外のプロジェクトでLEEDクレジットの基準を満たしていることが簡単には説明できない場合に、別のアプローチを設定することが出来るようにすることで、世界中のプロジェクトがLEEDを適用しやすくするために設定されています。大事な点は、LEEDクレジットの基準の意図する目的を変えたり、また成果のレベルを下げたりすることなくACPを設定する必要があるという点です。

 

USGBCでは、更に次のように説明しています。(参考訳)

「LEEDは世界中の建築物におけるベストプラクティスの共通言語となっています。 LEED v4では、同じクレジット・インテント(クレジットが成し遂げようとしようとしている意図)を達成するために、それぞれの国や地域で使われている同等の基準またはプログラムを組み込むことができます。ACPにはツール(評価方法)とリソース(参考にするデータなど)に単位(Imperial unitsやSIの変換)が含まれています。」

 

つまりそれぞれの国や地域ですでに使われている基準や方法でLEEDクレジットが考えている意図を達成できることが審査を通じて確認できれば、その国や地域の状況に合った別のアプローチでクレジットを取ることができます。

 

GBJが取り組んで、すでにACP(試験的運用として)成立しているものは次のようなものがあります。

 

・LEED v4(バージョン4)では、基本的にすべてのビル全体が禁煙であることを求めています。旧バージョンで認められていた屋内喫煙室のオプションが認められなくなったために、日本においては都心部のビルを中心にLEED v4の基準に対応した設計・運用ができるかどうか懸念されるというフィードバックが多く寄せられていました。GBJでは日本の喫煙規制と世界の基準では隔たりがあり、徐々にビル全体が禁煙といった方向に移行していくことは想定しつつ、現時点で計画、設計、建設あるいは既に運用されているビルでもLEED v4で認証が受けられるような方法を模索していました。GBJではUSGBC/GBCIと協議し、プロジェクト対象のビル全体を禁煙にするのと同等の結果を出せる屋内喫煙室の設計および運用基準を設定し、それぞれのプロジェクトで試験的に適用できる方法を作っています。このACPを実際に使った初めてのプロジェクトが認証を受ける予定で進められています。

 

また現在取り組んでいるものは次のようなものがあります。 

・エアフィルターの仕様に関して、ASHRAE MERVとJISのフィルター基準との読み替え 

・VOC 低減の要求基準に関して、カリフォルニア公衆保健局(CDPH)に代替する日本型の方法

 

GBJはLEED International Roundtable Member(約30か国の代表で構成されるLEEDに対するアドバイザリーグループ)の一員として組織的に、またそれぞれのプロジェクト毎に、ACPに取り組んでいます。